Seminar/Column

セミナー/コラム

整形外科 Cadaver Workshop in Chiba <Spine>

Advanced CAL course

更新日 2018.1.10

平成29年12月23日 開催

平成17年卒
稲毛 一秀

 2017年12月22、23日、日本ストライカー株式会社と千葉大学整形外科との共催にて整形外科 Cadaver Workshop in Chiba <Spine> 〜Advanced〜が開催されました。このプログラムは初日に胸椎~腰椎までの解剖に関する講義(ペリエホール)、2日目にカダバーを用いた手術手技実習(千葉大学Clinical Anatomy Lab:CAL)という2部構成で行われました。両日ともに、日本を代表する脊椎外科の先生方を講師にお招きし、脊椎手術に関連する詳細な解剖知識、さらには手術に関する手技を学び、短期間で脊椎・脊髄に関するプロフェッショナルな知識を習得できる充実した内容となりました。

 これまでは海外に渡航しなければ受講できなかったカダバーセミナーが国内、しかも千葉大学医学部で実施されるようになったことは画期的なことであり、鈴木崇根先生を始めとする環境生命医学スタッフ、およびCALの趣旨に同意し賛同して頂いた白菊会の方々には改めて御礼申し上げる次第です。今回取得した知識をもとにご参加いただきました先生方の臨床レベルが一段と向上し、患者さんのさらなる利益に寄与することを祈念しております。

 最後になりますが、ご多忙の中、このプログラムにおいて講師の労をお取りいただきました東北医科薬科大学整形外科 小澤 浩司先生、新潟脊椎外科センター 長谷川 和宏先生、千葉大学大学院医学研究院環境生命医学 鈴木 崇根先生、運営に当たりご協力いただきました千葉大学整形外科および環境生命医学スタッフの皆様に御礼申し上げます。

 

参加者の声

日本赤十字社医療センター 脊椎整形外科
大谷 隼一

 2017年12月、千葉大学クリニカルアナトミーラボ(CAL)にお邪魔し、整形外科 Cadaver Workshop in Chiba <Spine> 〜Advanced〜を受講する機会に恵まれました。大変ご高名な小澤浩司先生と長谷川和宏先生から、S2AI、骨切り、前方手術手技を直接ご指導いただくという大変貴重な体験を得ましたので、今後の診療、特に成人脊柱変形の診療に活かしたいと思います。われわれ外科医は常に自らの外科技術を進歩させ、患者さんにより効果的な手術手技を安全に行うように努力せねばなりません。それに必要な教育的指導を受ける場としてCALを運営してくださっている千葉大学整形外科教室の皆様に心より感謝申し上げます。また、この場をお借りして、ご献体いただきました白菊会の皆様に深謝いたします。

三楽病院整形外科
小口 史彦

 2017年12月22日千葉脊椎アドバンスセミナー及び翌23日大学内クリニカルアナトミーラボでの実習セミナーに参加させて頂きました。講師には東北医科薬科大学 小澤浩司先生、新潟脊椎外科センター 長谷川和弘先生が招かれご指導頂きました。

 22日は長谷川先生から胸腰椎前方手術、小澤先生からは矯正骨切り術を中心とした講義を受け、翌23日は千葉大学大学院医学研究院環境生命医学 鈴木崇根先生からCALと実習に関する講義を受けたのちにクリニカルアナトミーラボでの実習となりました。

 実習の始めに御遺体に黙祷を捧げ、午前は小澤先生の骨切り術、午後は長谷川先生の前方手術をご指導頂きました。どちらの手技も自分にとっては経験の浅い手技であり、講師の先生の丁寧な実演は大変貴重なものでした。最後に全員で黙祷を行い、実習終了となりました。臨床では一つの操作が大きな事故につながる脊椎の手術ですが、このような解剖の場でしか学ぶことができない部分が数多くあり、日ごろから抱いていた疑問や自身の中で足りなかった理解をより深く学ばせていただきました。

 我々実習を受ける側にとってはこの上なく貴重な体験でありますが、これだけ大きなセミナーを運営することは並々ならぬ苦労を伴うものだと感じました。このセミナーを運営されている大鳥精司先生、稲毛一秀先生並びに千葉大学大学院医学研究院整形外科学の皆様、鈴木崇根先生を始めとする環境生命医学スタッフ、そして医学教育に御賛同頂いた御遺体とそのご家族、白菊会の皆様に深く感謝申し上げます。

 この実習で学ばせて頂いたことを日々の臨床にて患者様に還元させていただきます。ありがとうございました。