千葉大学附属小中学校における検診活動

更新日 2018.5.28

平成22年卒
小川 裕也

子どもたちの運動器疾患・障害を早期に発見することを目的に、平成28年4月より学校保健で運動器検診が義務化されたことを受け、スポーツグループでは千葉大学教育学部附属小学校・中学校と連携して小児のスポーツ障害の原因をつきとめ、予防策を講じるための調査を開始致しました。3回目の実施となる今年度も、通常の保健調査票の内容に加えて下肢形態や柔軟性、小児のスポーツ障害でよくみられる膝や踵の痛みに注目して詳細な測定・診察を整形外科医が行っています。

 

総勢1000名近い生徒を診察するため、2日間の検診スケジュールの中で、当院の若手医師を中心に約18名の医師・理学療法士に協力してもらい、5月14、15日に検診を行いました。

 

児童生徒の疾患スクリーニングが最も重要な目的であることは当然ですが、検診前からのトレーニングと、当日の多数生徒を対象とした診察を繰り返すことにより、診察技術向上につながる有意義な時間を過ごすことができたと思います。今後は、これまでのデータ解析を行い、「どういった子が疼痛を生じやすいのか」解析をすすめていきます。

このような機会を与えて下さった大鳥教授を始め諸先生方、不在中にご迷惑をお掛けしました医局先生方へ、この場をお借りして御礼を申し上げます。

参加者の声

                平成28年卒
                                              俊徳保

5月14・15日の2日間、当大学付属小学校および中学校にて運動器健診に同行致しました。
整形外科医として小児の診療を行う初の機会であり、スポーツチームの先生方の指導の下で若手同士運動器診察の練習を進めていました。しかし大量の小児を前にすると大人との違いに戸惑う部分もあり、赤木教官を始めとした先生方だけでなく小中学校教員の方々や教育学部学生の助けを借りつつの進行となりました。
今回の健診を通じて当初の目的である小児運動器の病的変化の早期発見だけでなく、多数の症状のない小児の診察を通し成長時期ごとの特徴を学べました。運動器の発達過程について大変貴重な経験を得られ今後の診療に生かして行きたいと思います。
このような経験を積む機会を下さった皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。