最新研究紹介 ー手外科ー

更新日 2018.5.28

平成22年卒
山崎 厚郎

手外科グループにおける研究内容であるA1 pulley ストレッチについて紹介させていただきます。

 

千葉有希子先生、同門の徳永進先生、阿部圭宏先生、岩倉菜穂子先生方がばね指の新たな保存療法として“とくなが法”を報告され、その一つである「A1pulleyストレッチ」の有効性が注目されております。現在、臨床では定量的に評価し難いこのA1 pulleyの変化を新鮮凍結屍体を用いて定量的に評価する研究を進めており、日本手外科学会にも助成をいただき理学療法として確立することを目的としております。今後、ますます本法の有効性についての認識が広がり、治療法としてさらに普及していくよう努めて参りたいと存じます。

 

日頃よりCAL(Clinical Anatomy Lab)の理念に御理解頂き、御献体頂きました千葉白菊会の方々にこの場をお借りし心よりお礼申し上げます。また、本研究をご指導くださった國吉一樹先生、鈴木崇根先生、松浦佑介先生にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 

A1 pulleyストレッチの方法;
図のような変形しないブロック状のものを、MP関節が90度となるように握ります。握った状態から少しずつ力を加え、腱が滑走しないよう等尺性の運動を行います。これを20秒行い、続いて手指を他動的に20秒ほど伸展させる運動を1日10回ほど行っています。