研究助成受賞記 平成30年度 先端がん医療研究助成

更新日 2018.9.22

古矢丈雄 (H13卒)

このたび上記表題で研究助成をいただきましたので報告申し上げます。

 

画像診断学および治療学の進歩、日本人寿命の延長等により、がん患者数は増加の一途をたどり、また、担がん患者の生命予後はひと昔前に比べ格段に延長しています。このようながん治療を取り巻く環境の変化から、最近ではがんそのものの治療や生存率だけでなく、担がん患者の日常生活動作 (ADL)や生活の質 (QOL)についても目が向けられるようになってきております。担がん患者においても、健康寿命という概念や、日常生活動作 (ADL)の維持、生活の質 (QOL)の担保という視点に立った医療のニーズが高まると考えております。

 

本研究では、担がん患者におけるロコモ度を評価し、これを健常人データや、非担がん患者データと比較することで、担癌患者の運動器の健康度を評価することを計画しました。がん治療においても単に生命予後の延長を治療目的とするのでなく、健康寿命がいかに重要であるかということを今後発信していきたいと考えております。

 

本研究を採択していただきましたNPO法人医療・福祉ネットワーク千葉の関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。また、普段より骨転移専門外来、骨キャンサーボードをご支援いただいております大鳥精司教授、高橋和久前教授をはじめとする千葉大学整形外科同門の諸先生方に厚く御礼申し上げます。最後になりましたが、今回の研究テーマのアイディアを御発案いただきました帝京大学整形外科河野博隆主任教授にも厚く御礼申し上げます。本テーマにつきましては是非今後も帝京大学や河野先生の御出身であります東京大学と共同研究が行えればと考えております。引き続きのご指導、ご鞭撻の程何卒宜しくお願い申し上げます。