2020年度 がんの子どもを守る会 治療研究助成金に採択されました

更新日 2020.10.8

千葉県がんセンター
木下英幸(平成24年卒)

 この度、2020年度 がんの子どもを守る会 治療研究助成金に「骨肉腫の腫瘍進展におけるレドックス制御の分子機序解明および新規治療薬の探索」が採択されましたのでご報告させていただきます。

 千葉県がんセンターに赴任させていただいた後より、臨床や手術の傍ら、骨肉腫のシグナル伝達について基礎研究を進めてまいりました。試行錯誤の上、骨肉腫進展におけるレドックス制御(酸化還元制御)に着目し、細胞株および移植マウスを用いて検討したところ、レドックスに関する阻害剤投与にて治療効果を認めました。今後はゼノグラフトモデルを用いて検討する予定です。さらには軟部肉腫におけるシグナル伝達も研究したいと考えております。なかなか時間がとれず、夜間早朝休日における研究となり、進捗具合も非常に遅くもどかしい日々ですが、今後体力の続く限り研究を続ける所存です。課題立案から資金面、研究遂行のすべてにおいて孤独な戦いとなっておりますが、若い先生方の中で基礎・臨床研究を共に行っていただける先生がいらっしゃいましたら、何卒よろしくお願い申し上げます。

 最後になりますが、助成金を決定していただきましたがんの子どもを守る会の方々に心より感謝申し上げます。また、日頃よりご指導いただいております千葉県がんセンターの石井先生、米本先生、鴨田先生、萩原先生、塚西先生に改めましてこの場をお借りしてお礼を申し上げます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。