手の外科外来

 手は運動器の中では小さな器官ですが、内部に神経、血管、腱などの重要な組織がぎっしり詰まっており、ひとたび損傷を受けると道具としての手の機能低下は著しく、日常生活における不自由さ、不便さははかりしれないものがあります。私達、手の外科グループでは手というひとつの器官全体において、本来、運動器に備わっている全ての要素を治療対象にしております。
 扱う疾患は非常に多彩で、手から肘までの外傷、変性(老化によって生じる)疾患、先天性疾患、関節リウマチなどの炎症性疾患、腫瘍に至るまで、慎重に病態を把握したうえで個々の患者さんのご要望をよくお聞きして治療法を決定しております。同一疾患であっても年令、性別、職業、家族構成、趣味などにより、即ち、患者さんの生活そのものによって治療は異なってきます。私達は患者さんとじっくり話し合い、どういう治療がその患者さんの生活の質を向上させるかということを常に念頭に置きながら、きめの細かい医療を行うことを心懸けております。
 手の外科外来は國吉一樹医師を中心に毎週火曜日の終日行っております。

主な疾患

医師紹介
 
 

國吉 一樹 講師
  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本手外科学会専門医
鈴木 崇根 助教
(環境生命医学)
  • 日本整形外科学会専門医
松浦 佑介 助教(材料部)
  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本手外科学会専門医
赤坂 朋代 医師
  • 日本整形外科学会専門医
金塚 彩 医師
  • 日本整形外科学会専門医
岩瀬 真希 医師
  • 日本整形外科学会専門医
広澤 直也 医師
  • 日本整形外科学会専門医
山﨑 厚郎 医師
  • 日本整形外科学会会員
  • JPTEC、ACLS取得

診察時間

火曜日

お問い合わせ

千葉大学医学部附属病院 整形外科外来
TEL : 043-222-7171(代表)




疾患説明

 手のしびれをきたす代表的な疾患に手根管症候群や肘部管症候群があります。
 これらは絞扼性神経障害と呼ばれ、前者は手関節部で正中神経が、後者は肘関節部で尺骨神経が、主には靱帯性成分に締めつけられて発生します。
 症状が進むと巧緻運動障害が起こってくることがあります。その場合、特に後者では早期の手術治療が望まれます。
 ただし、上記症状は整形外科領域では頸椎疾患でも起こり得ますので鑑別が必要です。そのうえで電気生理学的検査を行い、診断を確定しております。

 病態は多彩でひとくくりにするのは難しいのですが、関節内骨折のあとに関節のバランスが崩れ、関節が傷んで起こることが比較的多いです。
 手関節ではご高齢の患者さんに大変多い橈骨遠位端骨折後に生じたり、その次に頻度の高い舟状骨骨折後に生じたりします。後者では骨片の血流が低下して骨壊死という病態に陥ることもあります。
 また、同様な病態の疾患としてキーンベック病があります。これは月状骨が骨折と無関係に骨壊死に陥る疾患ですが、原因はまだはっきりとはわかっていません。
 また、膠原病治療に伴うステロイド治療の副作用として舟状骨や月状骨といった手根骨の骨壊死が発生することがあります。
 私達はこういった手根骨骨壊死に対し、ダイナミックMRIを行って血流を評価して治療法を選択し、症例によっては血管柄付き骨移植などを行っております。
 肘では外傷以外には若い頃に肘を使いすぎた方が中高年以降になって関節が傷んできて痛みが生じることなどがあります。

 多くは骨折後に生じる拘縮です。損傷程度によっては受傷時に関節の運命が決まってしまうこともありますが、不適切な初期治療により可及的早期の関節可動域訓練が行えずに生じる場合が、特に指のPIP関節(第2関節)や肘関節で多数見受けられます。リハビリでの改善が頭打ちになった段階で患者さんの生活の制限が残存している場合、積極的に手術治療を行っています。
 外傷以外ではデュプイトラン拘縮という疾患があります。手のひらの皮膚の下にある手掌腱膜という組織が肥厚、収縮することにより指が伸びづらくなる疾患で、進行した場合に指が曲がったまま伸びなくなることもあります。
 治療としては通常、手術を行いますが、あまり進行しすぎると改善の程度が低くなることや患者さんによっては再発しやすい場合があることが問題点としてあります。
 私達は再発しやすい患者さんを分析し、独自に作った分類に基づいて術式を選択し、好成績を挙げております。