千葉大学整形外科学教室

更新日:2017/07/09(Sun)
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整形外科を目指している女性医師の方へ

千葉大学整形外科は女性医師を歓迎します!
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「2015年6月6日 整形外科ジョイ会にて」
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千葉大整形外科女医会での集合写真
 整形外科は、男の世界!? いえいえいそんなことはありません。創立60年の古い歴史を持つ千葉大学整形外科にも、平成元年以降総勢26名の心強い女性医師が活躍しています。専門分野は手外科,肩関節,膝関節スポーツ,股関節,頚椎,腰椎等全ての整形外科疾患の専門性を網羅しており、教育体制が整っています。
 後期研修〜専門医取得までは整形外科一般、外傷を中心に研修し、専門医取得後は大学院の専門グループにて臨床・基礎研究を行ったり、大学や関連病院にて整形外科医としての専門性を更に磨き上げることができます。
 出産、育児期間は本人のニーズにあわせた就業形態をとることが可能であり、女性医師も男性医師も一緒にワーク&ライフバランスを考えています。
 興味のある方はぜひ一度、整形外科へ見学・研修・懇親会にお越し下さい。定期的に開催している女性医師の食事会や懇親会への参加も大歓迎です。
 千葉大学整形外科はあなたのキャリアを応援します!
平成11年卒 山内かづ代
平成元年以降の女性医師入局状況
27名 (全入局者数 319名)と出身大学
大学名 人数
千葉大 9
東京女子医大 2
富山大 2
昭和大 2
福島県大 2
金沢大学 1
北海道大 1
信州大 1
群馬大 1
藤田保衛大 1
香川大 1
弘前大 1
鹿児島大 1
筑波大 1
岐阜大 1
 女女性医師は平成元年以降、27名が入局しています。これは入局者全体からすると10%ですが、医局では、最大限のサポートを行っており、全ての女性医師が臨床、研究に活躍しております.
 千葉大学整形外科には他大学出身者も多く、研修先・内容の出身大学による違いは一切ありません.
千葉大学整形外科Joy(女医)1号の挑戦
安宅洋美
 千葉大整形外科学教室初の女性入局者・平成元年卒の安宅洋美です。Joy(女医)1号の私がめざし、挑戦してきたこと、それは、「脊椎外科のプロフェッショナルになること」です。諸事情あり、本格的に脊椎外科の臨床研修を始めたのは卒後15年、すでにアラフォーと遅いスタートでしたが、千葉大の優れた先輩の先生方のご指導、同僚、後輩、仲間のサポートを得て、迷うことなくその道を進んできました。そして卒後27年目の現在、松戸整形外科病院の脊椎センター長として、年間約100例の脊椎手術を執刀し、国内・外の学会で発表を行い、忙しくも充実した日々を送っています。そんな千葉大学整形外科Joy1号の私のコダワリの毎日をご紹介しましょう。
1.手術 ~「私、失敗しないので」と言えるように~

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テレビドラマでは格好良い女医が「私、失敗しないので」とスカッと言い放っていますが、そんなのウソ。100%の手術なんてありません。しかし、手術前に術式を入念に検討し、画像をすみからすみまで映像として頭に焼きつけて、術中・術後に起こりうるすべてのことを「想定内」にしておけば、限りなく100%に近づけられると思っています。手先が器用ではなく、神の手も持たない私が「失敗しないので」というために、PCの前で3D画像をグルグル回して眺める毎日です。
図1
2.学会活動
 日々の診療、手術を行う中で気が付いた発見や、自分が行ってきた治療が正しかったかどうか検証するために、年に数回学会発表を行っています。学会では千葉大とは異なる考え方を持った先生方との意見交換をすることで視野が広がりますし、日々進化していく技術をup to dateに知ることもでき、有意義です。海外の学会は英語でプレゼンなので大変緊張しますが、他国の医師と交流したり、学会主催の楽しい行事があったり、めったにしないオシャレをしてbanquetに参加したり、とさらに楽しさ満載です。
図2
2008年 Euro-CSRSでアワード受賞 @ Upsala,Sweden
右端:山崎正志先生(S58卒・現筑波大教授)、左端:宮下智大先生(H11卒)
図3
2013年 国際腰痛学会(ISSLs)@ Scottsdale, USA
Welcome partyにて。他大学の先生方ともお友達になれます。
左後方は千葉大腰椎グループの先生方が熱く議論中?
3.マラソン
 この仕事、力は不要ですが体力は必要です。体力維持のためにマラソンをしています。とてもマラソンランナーと言えるようなタイムではなく、へっぽこ市民ランナーレベルですが、年に数回フルマラソンの大会で走っています。走っている時は雑事をすべて忘れることができるので、体力維持だけでなく、最高のストレス解消法です。
4.旅行
 医師は(特に外科医は)ストレスの大きい職業、たまには分刻みの日常を離れてリフレッシュが必要です。年に1回世界遺産を巡る一人旅に出たり、学会参加の時に千葉大の仲間と現地を訪れる旅も、修学旅行のようで楽しいです。
図4
2007年 SPINE WEEK@スイス
学会後、千葉大頚椎脊椎グループでユングフラウの頂上まで。
前列女子:横谷(川辺)純子先生(H12卒),後列女子:私
図5
2014 オーロラ観測 @Fairbanks, Alaska
 千葉大整形外科教室は自由でフェアな気風であり、女性も分け隔てなく、仲間として受け入れ応援してくれます。Joy1号の私に続いて入局した女性整形外科医の後輩たちは、臨床だけでなく、研究・教育・地域医療など様々な方面で活躍しています。年に一度開かれるThe 千葉大整形Joy会(飲み会です)で彼女たちの生き生きとした様子を見聞きし、いつも頼もしく思っております。
 今後の進路を検討中の女性医師の皆様、女性整形外科医を目指してみませんか?少しでも興味のある方は是非見学にいらっしゃって下さい。松戸整形外科病院に手術見学や1日体験も大歓迎です。飲み会付きで女医の本音もじっくりお話しします!
整形外科の魅力について
 進路に迷っている皆さん、
 ぜひ整形外科を検討してください!
 とは言っても私も学生の時は、整形外科は体育会系のスポーツマン男子が行く科というイメージが強く、整形外科の入局は全く考えておりませんでした。しかし今本当にこの科を選択してよかったと実感しています。そこでみなさんに不安なく入局を検討していただけるよう、いくつかみなさんが感じているであろう点について考えてみたいと思います。

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  • ① 「整形外科は力が必要?」
     答えはNOです。整復などは力まかせで行うことはほとんどありません。コツとタイミングを理解することで、力が男性並みになくても十分対応できます。
     また手術では神経や血管などを扱うことも多く、女性ならではのきめ細やかさが要求されることも多いと思われます。
  • ② 「女性医師は必要とされていない?」
     これも答えはNOです。怖い?重鎮の先輩女性医師もおらず、女性医師同士の各世代間のコミュニケーションも良好です。困ったことがあったらすぐに相談できる環境にあります。また周りの男性医師も紳士的な先生が多いので、女性医師は他の科と比べても大切にしてもらえると思います。(むしろ女性医師のほうが強いという噂も、、、)
  • ③ 「家庭との両立は大変?」
     これもNOです。もちろん仕事と家庭の両立はどこの科に行っても大変な部分は多いと思いますが、整形外科の患者様は夜間急変することも少ないですし、他科と比べてより大変ということはないと思います。私も外科医の主人と2人の子供(小1、4)がおりますが、なんとか両立しています。
 整形外科の魅力は何と言っても、患者さんの笑顔と出会う機会の多さです。また整形外科は、脊椎、関節系、小児、マイクロサージェリー、リハビリ、腫瘍など様々な分野に細かく分かれており、整形外科に入ってからゆっくり専門を選ぶことができることも魅力です。今後日本は高齢化社会に入っていきますが、子供からお年寄りまでまんべんなく診察することができるのも楽しみでもあります。

 進路に迷われている女性のみなさん、ぜひ、整形外科を検討してくださいね!

平成10年卒 三浦陽子
写真1
写真1) 千葉大整形外科女医会での集合写真
写真2
写真2) 人工股関節置換術の手術
 平成19年卒、平成21年度入局の金塚彩と申します。現在大学病院整形外科の手外科グループと医学部の環境生命医学教室に所属しています。私自身未熟で、あまり参考にならないかもしれませんが、良かったらお読み下さい。

1. 入局以降の日々はどんな感じ?
 私は2年間の初期研修を経て入局しました。私の性格や外見がとてものんびりしているためだと思うのですが、入局宣言をした当時、多くの整形外科の先生方をびっくりさせてしまいました。何より私自身自分がやっていけるか不安でしたし、あれこれおっかなびっくり、毎日心身ともに全力を使い果たした気持ちでした。今も臨床の難しさをいつも感じます。尊敬する先輩方・師匠に出会えましたが、自分はいつも不十分な気がしてしまい落ち込むことが多いです。それでもなんとか元気にやれているのは、千葉大整形外科の懐の深さ以外の何物でも無いと思います。力が必要な手技もいくつかありますし、オンコールで呼び出されたり当直が忙しかったりすれば体力勝負になりますが、それが全てでは決してありません。私は入局して本当に良かったです(最近すごく思うこと)。

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2. 大学院生として
 外病院で外傷を中心に経験を積んだ後、大学院に入学しました。研究テーマは《横手根靱帯上に存在するHypertrohpic Thenar Muscleの解剖学的検討》と《音楽家の演奏に関連する筋骨格系障害の疫学調査と適切な専門的治療に関する考察》です。論文を読んだり、研究したり、外病院時代とは違った毎日です。興味ある分野について深く追求することが出来ます。英語が好きなので国際学会に出席できるのがすごく嬉しいです。知見を広め、海外の空気を吸い、グループ内の連帯感が高まり、良いことずくめです。
3. 医学部・学生教育への関わり
 私は卒業後、実にひそやかにいつか学生教育に関わりたいという情熱を心の奥で燃やし続けていました。そんな折まったく偶然に、医学部2・3年生の肉眼解剖学実習の指導に携わる任務をいただきました。恥ずかしながら私自身解剖学が苦手だったので、卒業後に2回も学ぶチャンスを戴けたことに感謝しています。また私は卒業後仕事面で悩みや苦労も大きかったので、学生のみんなには同じ問題で悩む必要がないことに関しては経験してほしくなかったし、また身近に相談できる存在でありたいと常に考えていました。正直言って医学生のときの成績はたいしたことはありませんでしたが、それでも勉強することが大好きなのでとても楽しめました。それはそのまま後輩を教えることの楽しさにつながっています。
4. 夢
 私は小さい頃から音楽が大好きで、現在もピアノやバイオリンを嗜みます。ここ最近ようやくオーケストラ活動を再開し、仕事の合間に練習するのを密かな楽しみにしています。そもそも私が手外科を選んだのは、手外科の先輩である岩倉菜穂子先生がIan Winspur先生の The Musician’s Hand : A Clinical Guide -という教科書を下さり、急速に魅了されたからです。
 大学院卒業後はロンドン大学(UCL)大学院で教鞭をとられているWinspur先生のもとに留学してノウハウを習得したいと思っています。直近では昨年11月に続き今年5月にベルリンにあるシャリテ医科大学のAlexander Schmidt教授がheadを務める音楽家のための医療センターを訪れる予定です。日本にはプロフェッショナルの音楽家やアーティストを学際的に診療しうるセンターは未だ存在していません。いつの日か我が国にも、音楽家の方々が生涯安心して演奏活動を継続できるような医療面でのサポートシステムが確立できたら、、、それが夢です。そして私生活では家族や仲間をずっと大切にしていきたいです。互いを心から思いやる両親の絆を見て今深く想うことです。努力したいと思います。
5. 若い女性医師の皆さんへ — 何科に行くか? —
 医学部に進学する人たちの多くは恵まれた環境 — 勉強に集中することができる様々なバックグラウンドという意味で — で、かつ学校や塾などで自分と似た環境の仲間の中で日々を過ごしてきたと思います。しかし大学を卒業し突然社会に放り出されると、そこには異なる背景や価値観を持つ医師、コメディカルの方や患者さんと日々向き合うことになります。特に研修医時代は数え切れない挫折を味わい、不条理な出来事に振り回され、やる気を失いそうになる時もあります。そんな混沌とした状況で、モデルケースも少なく情報不足な中で科を決めるためのタイムリミットが近づいてきます。迷いなく決められた同期もいましたが。
 私が科を決めるときには、“やりたいことをやろう”“やらないで後悔するよりはやって後悔した方がまし”、ということで決めました。どんな困難も自分が自分のために決断したことからは逃げようもないし、またたいていのことは乗り越えていけます。というか頑張っているとどこからともなく救いの手が差し伸べられ、数え切れないほど先輩や後輩に助けて戴きました。また千葉大整形外科全体の雰囲気がとても良いところも決め手でした。
 女性だから、という枕詞は様々な意味合いを含んでいます。現状として女性が少ない科はまだ多く、システムが完成している科や病院はほとんどないので、助けてもらって当たり前という風には思わず、私達も精一杯取り組む姿勢を常にとりましょう。男女問わずお互いに支え合い、感謝しながら、ぜひ一緒にがんばりましょう。Where there is a will, there is a way.

平成19年卒 金塚彩
写真1
写真1) 帰局前にとてもお世話になった千葉市立青葉病院整形外科の先生方.
写真2
写真2) 手術風景. 山田俊之先生と. 手外科は繊細な手術が多く、解剖の知識がとても大切です.
写真3
写真3) 科の垣根を越えて.ドイツでの弾丸business tourの最後にプラハへ. 環境生命医学教授で予防医学センター長の森千里先生、そして中岡宏子先生と. モルダウ川沿いのスメタナ像前にて. 
写真4
写真4) 大好きな音楽にこれからも関わっていきたいです.
 平成22年岐阜大学卒業の貞升彩と申します。現在、大学関連病院である船橋中央病院に勤務しており、先日大学院試験を受けました。千葉大学整形外科に入局しもうすぐ5年になります。入局に至った経緯や現在の研修内容をお話しさせていただこうと思います。
 私は家族や友人の影響で小さいころから、休日や週末をサッカーを観て過ごしておりました。選手としての経験はなく、技術的な難しいことは分からないのですが、周りのサッカー少年がW杯に憧れるように、私も日本代表のユニフォームに憧れ、サッカードクターという職業を夢見ていました。
 千葉大学整形外科にはサッカー界で活躍する先生方が多数おり、大学2年生の時に初めて見学に訪れました。その後も何度か見学に訪れ、入局に至りました。
 入局後は同門の先生方、病院スタッフの方々、サッカー関係者の方々から機会を与えて頂き、病院勤務の傍ら、サッカーに携わるお仕事をしております。
 現在は千葉県代表国体女子サッカーチーム、ユニバーシアード女子サッカー日本代表2015、2017のチームドクターと、関東大学サッカー連盟医事(男子)や全日本大学女子サッカー連盟医事をしております。周りの先生方のご協力を得て、海外遠征に帯同をすることもあります。

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 整形外科医としての技術も現場での経験も浅く、まだ自信が持てませんが、女性医師の自分だからできる女子サッカー選手との関わり方があるのではないかと自分に言い聞かせながら主に女子サッカーに関わっています。
 サッカーのお仕事を始めて多くの人たちとの出会いがあり、海外に行く機会も増え、視野も広がりました。
 臨床の面では、整形外科医師として誰よりも小柄な私ですが、周りの先生方やスタッフの方々に支えて頂きながら手術も執刀しており、日々充実しております。
 私自身は結婚も育児もしておらず、休みの多くをサッカーに捧げる日々ですので、入局を考えてくださる皆様に私の話は参考にならないかもしれません。ですが、私自身は入局して良かったと感じており、現在自分のいる環境に非常に満足しております。大学生の頃から私自身が温かく迎えて頂いた経験もあり、少しでも興味のある方がおりましたら是非一度見学にいらしてください。
平成22年卒 貞升彩
図1
2014年日本サッカー協会ドクタートレーナー会議にて。左から池川直志先生(H15卒)、私、森川嗣夫先生(S56卒)、齊藤雅彦先生(H15卒)。
図2
ユニバーシアード2015光州大会の記念ペナントと銅メダル
モントリオール中継 Since 2013
鈴木 都(H16卒)

 今回女性医師のページに掲載させていただく機会をいただきました、平成16年卒の鈴木都と申します。自分は同門の先生方と同様に、入局後関連病院での後期研修をした後、大学院生として大学に帰局し、大学院を修了した2013年に1年、カナダのマギル大学に海外留学させていただきました。それが縁となって、現在は主にマギル大学との共同研究を中心とした国際連携事業の仕事、並びに環境生命医学教室で医学部の学生への肉眼解剖教育をしております。
 少々イレギュラーな仕事をしておりますが、現在の国際連携事業の一環であるマギル大学との共同研究についてお話しさせていただきたいと思います。ご覧いただいている医学部女子の皆さん、そして女性研修医の先生に少しでも千葉大整形外科に興味を持っていただけたら、幸いです。

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1. マギル大学での研究生活
 2013年、カナダはモントリオールにあるMcGill Universityにポスドクとして約1年留学しました。モントリオールはケベック州に位置する、公用語はフランス語であるトロントに次ぐ北米No.2の都市であり、とても素敵な街です。
 ポスドクで1年留学した後は、2014年から現在まで、夏季の数ヶ月間visiting professorとして同様にThe Alan Edwards Centre for Research on Painというマギル大学の中にある痛みセンターの研究室に所属し働いています。研究室は遺伝子変異マウス(SPARC mice)である変性椎間板モデルなどを用いた慢性腰痛の研究しているDr. Stone Pain labです。動物は痛みがあっても言葉で表現することは困難です。これは動物を用いた痛みの研究のリミテーションの一つでもあるのですが、これを様々な行動テストを用い評価しています。
 私の研究テーマは骨粗鬆症と痛みの関係であり、現在は千葉大学とマギル大学との共同研究のテーマになっており、国際連携事業の一環の仕事となっています。
 Dr. Stone Pain Labは、教授であるDr. Stoneを筆頭に、おそらく珍しいのではないかと思いますが、ほとんが女性で構成されているラボです。ラボの仲間はお母さんも多く、皆とてもパワフルに働いています。
 モントリオールは同性婚が認められている市であり、さらには移民も多いため、多人種、多国籍、多様な価値観が混在しています。よって子育ては男男、男女、女女問わず全てのカップルにとっての課題な訳ですが、こちらの人々にとって仕事と子育ての両立はごく当たり前で、守られるべき権利として認知されています。自分はこちらに来て、人生観や価値観が大きく変わりました。全てが日本に持ち込めるものではないでしょうが、勉強になることが沢山あります。
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上: Dr. Stone Labとフロアをシェアしているお隣のDr. Zhang Labの皆と。
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中、下: Dr. Stone Labの面々。お国も人種も様々、女性研究者が殆ど。
2. 千葉大での仕事
 現在私は環境生命医学教室の森千里教授がセンター長である千葉大学予防医学センターに所属しております。先述のように、留学から継続しております基礎研究を、マギル大学のペインセンターと千葉大学予防医学センターとの共同研究として、昨年センター間連携契約を結ぶことができました。また、千葉大学とマギル大学との間の大学間の国際連携契約も同時に締結することもできました。これらの国際連携の締結には約2年半かかりましたが、その間千葉大学の西田副学長、並びに国際課の方々にマギル大学に何度も足を運んでいただき、何とか実現することができました。大学院の先生方、そして千葉大学の学生の皆さんにとってのマギル大学への重要なパイプラインを築けたことになります。今後どんどんマギル大学との交流を深めていってほしいと思っています。
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マギル大学で国際連携のミーティング:左から千葉大国際課課長、筆者、Dr. Stone、千葉大国際課津田さん、マギル大学ペインセンターの元センター長
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マギル大学構内で。左から筆者、千葉大学西田副学長、Dr. Stone、マギル大国際課担当、千葉大国際課田保橋課長
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マギル大学の卒業式:奥に上の写真にもあるシンボルである建物が写っています。
− 最後に −
 仕事をしている時には女性も男性もないように思います。
 千葉大整形に入局してから、他大学出身である事や女性である事を殆ど意識せずに働けているおかげでそう思えているのかもしれません。
 そうはいっても
 解剖学的な、さらには日本特有の文化的、社会的側面での男女の違いについては身をもって感じる部分はあり、悩んでもきました。しかし、それは女性だからということだけではなく、社会で働く人間の一般的なそれと信じています。

 自分は同期や先輩、時には後輩に助けられながら仕事を続けています。若輩ですが自分もいつかは誰かの助けになりたいと思っています。

 整形外科に興味が少しでもある研修医、そして学生の皆さん、是非一度見学にいらしてください。いつでも大歓迎です!
小林 倫子(H18卒)

 平成18年入局の小林倫子と申します。千葉大整形外科関連病院での研修後、大学院を修了し、その後、湘南鎌倉総合病院外傷センターでの国内留学中を経て、現在、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に勤務しています。まだまだ未熟ではありますが、私の整形外科医としての経験や日々の雑感を通して、また最後にすこしだけ最近の趣味を交えながら、女子学生や女性医師の皆さんに整形外科や千葉大整形外科のシステムの一部を紹介させて頂ければと思います。このホームページを訪れて下さった皆さんが千葉大整形外科に興味を持ち、見学ひいては入局して下さると嬉しいです。

1. 整形外科医を志して
  私は学生時代から研修医期間を通して、ずっと外科系診療科に進みたいと思っていました。とは言っても、専門科を決めるにあたって、現実には男性医師が圧倒的に多く、体力的についていけるだろうか、結婚や出産、育児にマイナスにならないだろうかという心配もありました。実際、女性には外科系は厳しいのではないかと私のためを思って助言してくれる人もいました。しかし、これからの時代は女性が働きやすくなる環境が整備されるだろうし、男性と同じようにキャリアを積める時代になるだろうから、私が一番やりたい科を選んだらいいと家族は言ってくれました。また、先輩医師からは「整形外科というのは、一見、力が必要に思うかもしれないけれど、コツをつかんで上手に道具を使えば特段の力は必要ないよ。あと、整形外科は外科とは言っても、ライフスタイルに合わせた働き方ができる“整形内科”的な要素も大きなウエイトを占める診療科だから、出産・育児をする女性にもおすすめだよ」と助言をもらいました。“整形内科”というのは聞き慣れない言葉ですが、その意味は“外来メインで行なう投薬、関節内注射、リハビリテーションなどの保存加療”ということです。手術や入院に関わる業務というのはどうしてもフルタイム勤務が向いていますが、外来業務とういうのは自分で働き方を調整しやすいというメリットがあります。そこで、やはりかねてから希望していた外科系診療科の中でも特に興味を抱いていた整形外科医を志すこととしました。 実際には整形外科医としての研修期間は学ばなければならないことも多く、非常に忙しい日々でした。また、当直や夜間緊急手術など体力的にもきついこともありました。しかし、周囲の人々の協力もあり、あとは気力でカバーし乗り切り、女性医師であることがデメリットと感じたことはほとんどありませんでした。そして、なによりも日々の診療にやりがいを感じることができ、整形外科医を選んで良かったと思っています。また、専門科を決めてから、約10年経過した今、男女共同参画、ワークライフバランス、イクメン、イクボスなどといった言葉をよく耳にするようになり、社会全体が変わってきていることも実感しています。医師の世界も例外ではなく、千葉大整形外科も女性医師が出産・育児、家庭と仕事が両立できるようなバックアップ体制を整えていますので、整形外科医を目指したい女性医師、学生のみなさんに是非門を叩いて頂ければ嬉しいです。
2. 国内留学
千葉大整形外科では大学院修了時に、皆、希望をすれば国内外を問わず留学できるという機会があります。私は湘南鎌倉総合病院外傷センターに国内留学しました。湘南鎌倉総合病院外傷センターは本邦でも珍しく、整形外科分野の外傷に特化した診療を行い、完全に整形外科とは独立した診療科として存在しています。診療内容は軽度の外傷から、多発外傷、切断指(肢)、重度四肢外傷を扱っています。手術室は外傷センター専用のものを3部屋備え、24時間365日使用可能です。また、手術室&病棟看護師、理学療法師、作業療法師も外傷センター専属のスタッフから構成されています。外傷センター長の土田先生は手術の腕はさることながら非常に教育熱心で、人望も厚く、土田先生の元で勉強したいと多くの医師が全国から集まっています。私は千葉大関連以外の病院で勤務することは初めてでしたが、今までとは違う環境で勉強することで、診療技術の向上のみならず、外傷診療のあるべき姿についても考えを深められたと感じています。そのため、外に出て学ぶことの大切さを実感でき、皆さんにも留学をお勧めしたいと思います。
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湘南鎌倉総合病院外傷センターのスタッフ
3.PMDAに勤務して
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は医薬品、医療機器等の審査及び安全対策、並びに健康被害救済の3業務を行なう独立行政法人です。私は現在、千葉大整形外科から出向という形でPMDAに勤務しており、主に医療機器の承認審査及び相談業務に携わっています。いままでの臨床医の仕事とはかなり異なる仕事内容ですが、PMDAでの業務にあたって基礎となり、また必要とされるのは臨床医時代に築き上げてきた知識と現場感覚です。また、PMDAの仕事を通して、医療機器の開発にあたって、承認申請時に必要な要件を知ることや、治験プロトコールの組み立て方など、臨床現場ではなかなか学びづらいことを学ぶことができます。このように、自分の強みを活かしながら、新たな世界でこれまでと違った視点で医療を考え学べることは非常に貴重であり、今後臨床現場に戻った時にはPMDAで学んだことを還元したいと考えています。
4. 余談~自家製酵母パン〜
最近、休日にはよく自家製酵母でパンを作っています。 酵母はレーズンやりんごなどを水に浸しておくことで、起こしていくのですが、温度や時間、材料などの違いで育ち方が一様ではなく、その酵母を用いて作ったパンの味わいは様々です。最初は失敗も多かったのですが、いろいろ工夫して良い酵母ができた時には喜びもひとしおで、酵母を育てる楽しさにはまってしまいました。そして何より自家製酵母のパンは市販のイーストでつくるパンよりとっても美味しいのです!! 普段仕事で忙しくても休日のパン作りで気分がリフレッシュしますし、家族が美味しいそうに食べているのを見ると ほっこりとした幸せな気分になります。

写真4
発酵中のレーズン酵母
写真3
Wチョコベーグル、ブルーベリーベーグル、プレーンベーグル
もっちもちでおいしいです