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名誉教授の独り言(197) 稀勢の里 有難う。

更新日 平成31年1月25日

 稀勢の里が引退表明しました。何となくホッとしています。もちろんもっともっと活躍してもらいたかったのですが、このところ国技館に行ってもTVで見てても稀勢の里が可哀そうで、見ていられませんでした。十分に活躍したと思いますし、もう良いのでは無いでしょうか。
 稀勢の里は15歳で鳴門部屋(元横綱・隆の里)に入門、真面目に稽古し、17歳7ヶ月で十両、18歳3ヶ月で入幕、22歳の時に年寄り名跡「荒磯」を襲名、25歳で大関、その後、31歳まで優勝を逃すこと12回、2年前の1月場所でやっと優勝し横綱になりました。その間、私は優勝の出来ない大関かと思っていました。平成28年の11月場所は12勝3敗で2番目の成績でしたが、優勝の鶴竜は14勝1敗で白星で2つ空いてしまいました。またダメかと思っていましたが、その次の1月場所で優勝し、全国的な相撲フィーバーで横綱になりました。
 稀勢の里は師匠(元横綱隆の里)に教えて貰った通りに「真面目に一生懸命稽古する」という事で多くのファンに愛されていました。確かにその通りですが、大関に6年もいて最後に優勝しましたが、何度もここで勝ってほしいというときに、いつも同じようなパターンで負けていました。真面目にやる前に、どう自分の相撲を取るかを考えてから稽古し土俵に上がるべきだったのではないかと思っています。地力は強かったので、そうすればもっと早く横綱になったでしょうし、引退会見で「一片の悔いも無い」と言っていましたが、もっとまともな横綱を勤められたのではないかと残念に思っています。
 それにしても白鵬は強い!偉い!白鵬が横綱になったのは私が横審になって4か月後で、私は10年の横審委員を終わってもう2年になるのに白鵬はまだ横綱として頑張っています。今場所は12日目にも42回目の優勝を決めてしまうのではないかと囁かれています。白鵬の稽古などを見ていると準備運動を大変入念にしています。摺足、四股、テッポーを1時間ぐらいしています。怪我をしないような体つくりをしています。ただし、休むべき時はちゃんと休んでいます。大したものです。この調子だと2020年の東京オリンピックの時でも活躍していそうです。こうなったら頑張ってほしいと願っています。
 稀勢の里は確かに真面目で稽古熱心でしたが、22歳の時に親方株「荒磯」を取得したのが、現役力士を続けていく上で精神的に何らかの影響があったのではないでしょうか。10年間貸していた親方株は昨年4月から空き株になっていたようで今回改めて「荒磯親方」になりました。今後1年間の親方見習いをして、「荒磯部屋」を作るのではないかと言われています。是非ともご自身の苦労を生かして稀勢の里以上に強い力士を作っていただきたいと願っています。